ありがとう姫だるチャレンジ2023

9月1日～9月30日Instagramで開催した「２０２３姫だるチャレンジ」多くのご参加本当にありがとうございました。参加アーティストは約70名、作品総数は約１００点という大盛況の内に終了しました。今回は、その姫だるチャレンジを振り返っていきたいと思います。

姫だるまとは

愛媛県松山市に郷土民芸品である「姫だるま」です。勝負事の神様としても有名な神功皇后が新羅遠征の際、道後温泉で応神天皇をご懐妊されたことを記念して、奉り作られたのが由来とされています。

特に愛媛県に於いて、縁結びや安産のお守りとして結婚・出産・新築祝いなどの贈答品として贈られる事が多く、ひと昔前はどの家庭にも必ずと言っていいほど姫だるまが置いていました。

愛媛県のシンボルマークとして認識されていましたが、近年は「みきゃん」や「バリィさん」等のゆるキャラの存在や、少子化による人口減少や贈答品として贈る機会が減った事もあり、その存在は年々薄いものになっていました。残念ながら愛媛県でもこの姫だるまの存在を知らない人間の方が多いのが現状です。

姫だるチャレンジのきっかけ

私自身、愛媛の人間ですが、役所の観光課の人間でもないし、姫だるまを制作している人間でもありません。ただの一般人です。

ただ愛くるしくそしてそことなく郷愁を感じる姫だるまの存在が、年々薄くなってきている現状に憤りすら感じていました。平成14年2月15日には愛媛県の伝統的特産品に指定されているにも関わらず、そのPRに愛媛県や松山市もあまり積極的では無いように思っていました。正直、PR活動に関してはお隣大分県竹田氏の「姫だるま」の方が一枚も二枚も上手だと思います。

全国的にも女性がだるまになるという稀有な存在である「姫だるま」。まして神功皇后由来という由緒あるその姫だるまが、その存在を知られずにそのままに記憶の片隅に追いやられるのはあまりにも寂しい。その様な思いから始めたのがクリエイター参加型による「姫だるチャレンジ」でした。

初回姫だるチャレンジ

初回は、2022年（令和2年）10月初頭に開催。私のSNSのアイコンにもなっている姫だるまをモチーフにした「姫だるちゃん」をベースに思い思いにクリエイターさんの感性で描いてもらうと言った内容でしたが、蓋を開けてみたら大勢のクリエイターさんがこの企画に参加してくれました。

行政のバックアップも何もないSNSのアカウントから、これだけの多くの参加者が集まるとは正直予想外でしたが、やはりと言うか、この愛媛の「姫だるま」の存在を知らない方がほとんどでした。愛媛の「姫だるま」を知ってもらう、小さなきっかけにはなったのではないかと思った昨年のチャレンジでした。

この「姫だるチャレンジ」は他の一般的なチャレンジ企画と大きく一線を画しています。その違いとは

①応募された作品を再編集してポスター化

②ポスター作品を制作者に（データ画像として）無料で贈る　

と言う内容です。ポスターの内容は半分以上駄洒落なのですが、前回はこのポスターが大きな反響を呼び、来年も是非チャレンジしたいという声を多くいただきました。

そして今年は

今年のチャレンジの特徴は「姫だるま」の制約を大幅に緩めたのが大きな理由のひとつです。昨年は年齢設定や髪型など実は細かくあったのですが、今回は一気に「女性」「（だるまを連想させる）赤い衣」の2点のみでした。こう書くと「姫だるま」の意味が全く無さそうですが、まずは

姫だるまの事を知ってもらうが第一と考え、このように変更してみました。

その結果。冒頭でも述べた通り、昨年を大幅に上回る応募をいただきました（1人複数枚投稿を含む）。特に嬉しかったのがこどもさんの参加があった事です。どちらかと言えばアダルトな年齢がコアだと思っていただけ尚更でしたね。

一方で今回初めて「姫だるま」を知ったアーティストさんも少なくなく、未だ知名度に関して正直まだまだと言った感じでした。しかし昨年からの事を考えると、大幅にステップアップした事には間違いないので、これからも継続的に

えひめマツヤマの姫だるまを勝手連的に応援していきたいと思います。