ノーパンノーブラな大正時代
何を思ったか、今回は急にアダルト路線に転換ね
これが大正時代の下着の真実だ。刮目して見よ!
最近、鬼滅の刃の影響で、マイナーリーグからメジャーリーグに昇格した感のある「大正時代」。当時のファッションや流行に目を向ける機会も多くなりました。明治の文明開花からまだ約半世紀。少しずつ洋装も浸透し和洋折衷織り交ぜた独特の世界が、とても魅力的な時代ですよね。
しかし、洋装文化も市民権を得てきた時代に、未だ市民権が得られて無い存在がありました。それが女性下着
鬼滅の刃でも、禰󠄀豆子が格闘するシーンが多々ありますが、少なくとも「パンツ」を履いている様には見えませんし。甘露寺蜜璃に至っては、どう見てもブラジャーをしている様には見えません(しかし、あのミニスカートの中は正直謎です)。
今回も、イラストの原案となった大正ガールズコレクションで紹介されていた、衝撃の広告をイラストで再現してみたいと思います。
乳バンド。目的はシミ予防
今回、モチーフにしたのが、大正15年(1926年)当時の広告。その名も「乳カバー 乳バンド」という、現代の世ではもはや完全にセクハラレベルのタイトル!!しかし、当時は真面目に考えれた商品名だったそうです。時の流れはとは言え実に恐ろしい。
ブラジャーという言葉が無かった時代。広告をよく読むとこの乳バンド、お乳のシミ当てに有効との説明がありました。当時は着物のしみぬきに苦労していた事が伺い知れます。その意味では現代の下着とは機能が全く異なっている点では面白いですね。
大正スタイルから現代スタイルへ
さて、肝心のイラストです。そのまま描いても良かったのですが、流石にそのままでは野暮ったさがある(それはそれで魅力だが)ので、現代風に描き変えてみます。
まずは女性を鉛筆ブラシで、デッサンしていきます。やはり着物の表現はまだ慣れてないせいか難しいです。
ドンバかバンド。どれが真実?
女性を下書きした後は、今回のメイン?文字のレタリングと「大正風味」の背景です。
文字は完全に手書きですが、独特の書体に苦戦しました。大正風味を出す為に、背景は色のトーンを落とし掠れた雰囲気でウェザリングしてみました。これで、それっぽい雰囲気は出ましたかね?
ところで、コレは普通に読んだらドンバ乳!??私も暫くこれが本当だと思っていたのですが、よく読むと反対から「乳バンド」読むのが正解ですね。しかし「乳カバー」は普通に左から読めるし、、。実に紛らわしい構成です笑
最後はボカして完成
最終段階である着物柄を描いていきます。ここはいつもの鉛筆ブラシを使用。細かいディテールまで描けるのでいつも重宝している優れ物です。
この段階で完成でもいいのですが、更に仕上げとして、薄くホワイトでエアブラシと鉛筆ブラシを当て、掠れ感を表現しました。
このシリーズを描くにあたって、一度はやって見たかった広告イラスト再現。今回は本当にキャッチーな広告に出会えました。おかげで大正時代の下着事情にも知る事が出来ました笑。
ただ描くだけでなく当時の時代背景も知る事が出来るのは時代物イラストを描く醍醐味とも言えるかもしれませんね。
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